うつ病の原因と考えられる諸説

うつ病

うつ病は病気ではないと考えている人もいるかとは思うが、実際はどうなのだろうか?


うつ病は心の問題なのか、それとも脳の病気なのか?



セロトニン説


実際に、脳内のセロトニンを増やすSSRIでうつ病が治っている場合がある。


セロトニン説は抗うつ薬のベースになっている考え方である。


しかし、抗うつ薬でうつ病患者の半分は治らない、薬の効果が出るのに2週間ほどかかる、うつ病患者の脳を調べたらセロトニンは減ってなかった、という理由から、セロトニン説はうつ病界の天動説と言われている。


とはいえ、現実に半数の患者は抗うつ薬で治っている為、抗うつ薬は気分を上げる薬として有効である。


半数には効くが半数には効かない、そこが特効薬ではない抗うつ薬の限界である。


心の問題説


宗教、オカルト、スピリチュアルといったものが、実際にうつ病に効く場合がある。


それはプラセボ効果だと考えられる。


プラセボ(偽薬)と言う、効き目のある成分が何も入っていない薬を服用しても、患者自身が、自分が飲んでいる薬は効き目があると思い込むことで、病気の症状が改善することがあり、これをプラセボ効果と呼んでいる。


また、認知行動療法で認知の歪みを矯正することでうつ病が治る場合もある。


ウイルス説


問題のウイルスは、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)という、ほぼ100%の人が感染しているウイルスである。


HHV-6がSITH-1というタンパク質とその遺伝情報を持つ遺伝子を作り、SITH-1が嗅球の一部にアポトーシス(細胞死)を引き起こすことで、脳内のストレス物質が増加してうつ病になるという。


血液検査により、うつ病患者は健康な人に比べてSITH-1から非常に大きな影響を受けているということが分かった。


SITH-1陽性の人は、そうでないSITH-1陰性の人に比べて、12倍うつ病になりやすく、うつ病患者の中でSITH-1遺伝子を持っている人は8割である。


原因は一つではない


うつ病の発症には、疲労やストレスを始めとした様々なリスクファクター(危険因子)が絡んでいる。


HHV-6とSITH-1がうつ病の原因と判明すれば、例えばHHV-6が嗅球に潜伏感染するのを邪魔する薬、またはSITH-1の発現を抑える薬が開発される。


現代社会は個人に過剰なストレスがかかり、不安の量も種類も狩猟生活をしていた時代とは比べ物にならない。


昔なら生存に有利に働いていたSITH-1と人間の関係が、今はうつ病という形で噴出してしまう。


いかなる痛みや苦しみも、長く続くと、うつ病を引き起こし、行動力を低下させる。

しかし、うつ病は、巨大なあるいは突然の悪から我々の身を守るための適応なのです。

チャールズ・ダーウィンの生涯と手紙

身体に疲労がたまるとHHV-6が唾液中に大量に放出され、鼻の奥を通って嗅球に到達し感染が起きる。


つまり疲労をためないように気をつければうつ病の発症を抑えられる。



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