認知行動療法はうつの改善や予防効果も高い

うつ病

うつ病に対して、認知行動療法は薬と同等かそれ以上の効果が実証されている。



認知行動療法とは?

認知(自動思考)とは、ものごとの捉え方のことで、同じ状況でも感じることはみんな違う。


認知に偏りがあると、ささいな出来事で落ち込むなどして辛くなる。


認知行動療法では、この傾向を認知の歪みという。


認知の歪みがあると、周囲の人の言動も客観的に捉えにくくなる。


事実を客観的に捉えられるようにするのが認知行動療法である。


ワークを実践してみよう



これは認知再構成法(7つのコラム法)である。


何か出来事があったとき頭に浮かぶ考え方やイメージによる認知によって、気分が決まっている。


その頭に浮かぶ考え方やイメージの認知を自動思考という。


この自動思考が悲観的になっていると、うつ状態が悪循環してしまう。


うつ状態の悪循環を断ち切る方法として、認知再構成法を用いる。


これは、自分が何気なく考えている悲観的な自動思考を振り返り、そう考えてしまうのは何故なのか考えたり、本当にそれだけしか考えられないのかを見直したりして、気分が楽になる新たな考え方を身につける方法である。


  • 状況と、そのときの気分や自動思考を特定する。
  • 認知(自動思考)をいろいろな角度から眺め、別の考え方を出す。
  • バランスの取れた考え方にまとめ、気分の変化を見る。

これらを書き出すことによって、頭の中が整理され、自分の考え方の問題点や別の考え方を客観的に理解でき、問題点がはっきりするので、対処の仕方も楽になり、延々と否定的な考えが浮かぶのを止めることができる。



これは問題解決技法である。


  • 何が問題かをはっきりさせる(問題の明確化)
  • 解決策を考えてみる(ブレインストーミングで解決策を挙げる)
  • どの方法を選択するのか決める(長所と短所を考えて選ぶ)
  • 行動の計画を具体的に立てる(アクションプラン)
  • 実際に行動してみる
  • 結果を振り返る

※ブレインストーミングとは、頭の中を自由にし、いろんなアイデアを生み出す方法で、できるだけたくさんの解決策を考え、無理に決まってるなどの判断は後回しにし、すぐ目の前の問題に対する作戦を立てるのがコツである。


その他にもいろんなワークがあるけど、まず状況(5W1Hで)を書き出し、その次に、その状況に対する、認知・気分・行動・体の反応を書き出して、自分の体験と状態を、客観的に眺めてみるのが基本である。


うつ状態の人が陥りがちな「思考の癖」


  • すべき思考→「〜しなければいけない」とひとつのことを必要以上にプレッシャーかける。
  • 部分的焦点づけ→自分が注目していることだけに目を向け、短絡的に結論づける。
  • 一般化のしすぎ→ひとつのよくないことから「何をやっても同じだ」と結論づけたり、この先も同じことが起きると思ってしまう。
  • 拡大解釈と過小評価→自分の欠点や失敗、関心のあることは拡大して捉えるが、自分の長所や成功などはことさら小さく見える。
  • 全か無か思考(完全主義)→物事を極端に白か黒かのどちらかに分ける考え方で、完全にできなければ満足できず、少しのミスで全否定する。
  • 結論の飛躍→理由もなく、悲観的な結論を出す。
  • 自分自身への関連づけ(個人化)→よくない出来事を、様々な理由があるにも関わらず、自分のせいにする。
  • レッテル貼り→ミスやうまくできなかったことを、冷静に理由を考えずに、「駄目な人間」などとレッテルを貼る。
  • マイナス思考→何でもないことやどちらかというとよいことなのに、悪くすり替えてマイナスに考える。
  • 感情的な決めつけ→自分の感情を根拠にして物事を判断する。

この思考の癖は、強いストレスがかかったり、体調が悪かったりしたときには誰もが陥りやすいものである。


思考の癖がみられたときに大事なのは、「これは誰もが体験し得る考え方であること、そしてそのような考え方をすることで辛くなったり、苦しくなったりしているのなら、気分を楽にする別の考え方を探しましょう」ということである。



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